写真は語る

  • カテゴリ:ブログ

母は写真が好きだった。
写真は額にいれて飾る派だった。
だから実家の壁にはずらっと写真が並んでいる。
4人の子供が巣立って、夫婦二人の生活が長く続いたが、
写真を眺めながら思い出話を楽しんでいたように思う。

結婚記念日に撮った幸せそうに微笑んでいる両親の顔。
山登りのスナップ写真にピースしている得意げな母の顔。
晴れ着を着て美しく成長した孫の姿を見て驚き、目を見張る両親の顔。

写真の中の二人は、本当に生き生きしている。
またそういう写真を斉藤が撮ってくれていたのだ。

そういう写真が残っていること、
その時の時間や思いを、
両親と共有できたことは幸せなことだったんだと、
今になって気付かされた。

今はもう誰もいない家の中で、
この写真たちは幸せの時間を刻み続けている。