メッセージ

 むかし、外国のお宅にホームステイさせていただいたとき、どのお宅にも家族の写真が数多く飾られているのを見て、とても新鮮に感じました。

写真を飾ろう セピアカラーに変色したご両親の結婚式の写真や自分たち夫婦の写真、 子供たち一人ひとりのポートレイトなどを壁や家具の上に素敵にレイアウトして飾ってありました。
 初めてそこを訪れるゲストに対して自己紹介するように家族の写真を見せながらあれこれと話がすすみ、自然に和やかでアットホームな雰囲気になりました。

 その頃、日本の家庭で目につくものといえば、欄間に並べられた亡くなったご先祖の写真や絵でした。
 写真館でお撮りした記念写真は大切に保管しておくものであり、現在でもお宮参りや七五三など、節目ごとに撮影したお写真は家具の中にしまわれて、気がついたらもう何年もその写真を見ていない、というご家庭が多いのではないでしょうか?

 写真館で撮影した写真も楽しんでいただきたい、そのためには堅苦しくなく、自然な感じの写真を撮影することが必要だと思いました。
 それから、「自然に撮影する」ということを心がけてお客様を迎えています。

 「自然に撮る」というのは意外と難しいものです。
 勉強させていただくつもりで「はだかの赤ちゃん写真展」や敬老会の「笑顔写真展」などで低価格、もしくは無料という形で大勢の方の写真を短時間で撮影するようなイベントを企画し、現在も続けています。

 その方、そのご家族の一日のワンシーンを、その方らしい表情やしぐさを瞬時に判断して撮影することができれば自然な写真、その方らしい写真が撮影でき、お客様にも喜んでいただけることが多いようです。

 ウインドウに飾ってある写真を見て 「いつかここで撮影してみたいと思ってました」
というお客様もいらして頂くようになり、私たちの気持ちがお客様にも通じているんだと実感が持てるようになりました。

 写真を撮るというイベントを毎年楽しみにしていてくださるご家族も増えてきました。
 撮影している時間も楽しい思い出になるような雰囲気の中で「自然な写真」が撮影できるスタジオでありたいと思っています。

有限会社斉藤スタジオ 
代表取締役 斉藤 憲夫